ルーフキャリアを自動車に装着している場合、気になることは付けっぱなしでも車検に通るのかです。
自動車の屋根に取り付けるルーフキャリアは、アウトドアレジャーなどの荷物を運ぶ際に便利なアイテムです。
アウトドア用品だけでなく、長尺の趣味の道具や長い建材など、車内に乗せられない荷物を運ぶのに便利なツールです。
しかし、「車検時にはルーフキャリアを取り外さなければならないのではないか」と心配される方もいらっしゃることでしょう。
今回は、ルーフキャリアと車検の関係について詳しく解説していきます。
車検時のルーフキャリアの扱いについて知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
ルーフキャリアはボルト固定など簡単に取り外せる構造であれば車検は通る
ルーフキャリアを屋根に装着したまま車検を受けても、基本的には問題ありません。
市販されているルーフキャリアは、法律に適合した製品となっており、付けっぱなしでも車検を通せます。
車検に通せるのもいくつかの条件があり、ルーフキャリアがボルトで固定されているなど、簡単に取り外せる構造であることがポイントです。
また、ルーフキャリアの端部にゴムカバーが付いているなど、安全性に配慮された設計になっていることも必要です。
ルーフキャリアを装着しても車両の全高や幅が著しく変わらないことも条件の一つとなっています。
一般的に市販のルーフキャリアであれば、ボルト固定やゴムカバーついているなどの条件を満たしているため、付けっぱなしで車検を通せます。
車検時キャリアについてのルールや注意点2つ
車検時のルーフキャリアに関する注意点は以下の2つです。
- 場合によっては構造変更が必要になる可能性がある
- 保安基準の第18条「車枠および車体」別添20を理解する必要がある
注意点を抑えておくことで、車検をスムーズに通過可能です。
ルーフキャリアは屋根に荷物を乗せるられることから便利なアイテムですが、車検関する知識を正しく把握することが重要です。
車検に適合しているかなど保安基準を理解しておくことで、面倒なトラブルも避けられるでしょう。
場合によっては構造変更が必要になる可能性がある
ルーフキャリアを装着することで、車両の構造が変わり、構造変更が必要となる可能性があります。
例えば、自動車の全高や幅が著しく高くなったり、ルーフキャリアの取り付け方法が特殊な場合などです。
全高や幅が大きく変わる場合や特殊な取り付け方法の場合は、構造変更が必要になる可能性があります。
また、中古車を新しく登録する中古新規登録の場合は、ルーフキャリアを外すか、付けっぱなしで「構造変更」という手続きをしなければなりません。
ルーフキャリアの大きさや形状も関係しており、自動車からはみ出すような大きなキャリアの場合も「構造変更」が必要となる傾向です。
問題なく車検を通せるかや「構造変更」が必要なのかは、事前に陸運局や民間指定工場に確認することがおすすめです。
保安基準の第18条「車枠および車体」別添20を理解する必要がある
車検時のルーフキャリアに関する規定は、道路運送車両の保安基準第18条「車枠および車体」の別添20に詳しく記載されています。
この規定を理解することで、ルーフキャリアが車検に適合しているかどうかを判断できます。
主な規定内容は以下の通りです。
- 鋭い突起物がないこと
- 歩行者等に危害を及ぼすおそれがないこと
- 容易に取り外せる構造であること
これらの規定を満たしていれば、ルーフキャリアを装着したまま車検を通すことができます。
ボルトで固定されているだけならいいですが、リベットや溶接・接着剤で装着されているルーフキャリアは注意が必要です。
簡単に外せないものは構造を変えたと捉えられ車検時に「構造変更」が必要になる可能性があります。
多くの市販ルーフキャリアは、基準を満たすように設計されていますが、購入時に付けっぱなしで車検が通るか確認しておくことがおすすめです。
また、規定の解釈には専門的な知識が必要な場合もあるので、自作のルーフキャリアやボックスなど不安な点がある場合は民間指定工場などに相談しましょう。
キャリアを装着していても保安基準に適合している理由
ルーフキャリアが付けっぱなしでも車検に通る理由は、「指定部品」として認められているからです。
指定部品とは、ユーザーの嗜好により追加や変更する可能性が高く、かつ安全性や環境への影響が少ない部品のことを指します。
高さなどの一定の基準を満たしていれば、構造等変更などの届出を簡素化できるという通達が1995年11月に施行されています。
自動車に装着するルーフキャリアは、指定部品に該当するため、車検時に問題となる可能性は低いのです。
ルーフキャリア以外の指定部品の一例は以下の通りです。
- リスマッドガード
- スポイラー
これらの部品も、適切に装着していれば車検時に問題になることはありません。
屋根に装着するルーフキャリアのメリット・デメリット
自動車にルーフキャリアを装着するメリットとデメリット紹介します。
ルーフキャリアは上手く使いこなすことで車の利便性が向上します。
春のアウトドアレジャーや冬のスキーなどでは、大活躍するでしょう。
また、ルーフキャリアを活用する際はデメリットも把握しておくことが大切です。
それぞれ解説していくので、ぜひご参考ください。
メリット
自動車の屋根に装着するルーフキャリアのメリットは以下3点です。
内容 | 具体例 |
---|---|
積載スペースの拡大 | ・車内に入り切らない大きな荷物や長い道具を運べる。 ・サーフボード・スキー・自転車・カヌーなどのスポーツ用品など。 |
車内スペースの確保 | ・荷物をルーフに載せることで、車内を広々と使用できる。 ・長距離ドライブでも快適な空間を保てる。 |
汚れた荷物の分離 | ・車内を清潔に保てる シートやカーペットの汚れを防げる。 |
デメリット
自動車の屋根に装着するルーフキャリアのデメリットは以下の通りです。
内容 | 具体例 |
---|---|
燃費の悪化 | 屋根の空気抵抗が増え、燃費が悪くなる可能性がある |
風切り音の発生 | 高速走行をすると、ルーフキャリアによる風切り音が発生しやすく、静粛性の低下。 |
全高の増加 | ルーフキャリアをつけることで車高が高くなる。 天井の低い場所や立体駐車場に入る際は、注意が必要。 |
ルーフキャリアは車検時に取り外さなくてもいいアイテム
ルーフキャリアはボルトで固定されているなど簡単に取り外せる構造であれば装着したままで車検を通せます。
自動車の屋根に装着するルーフキャリアは、アウトドアレジャーへ出かける方など、使い方次第でとても便利なアイテムです。
車検のたびに取り外すのは面倒なので、ボルトで固定できるタイプのルーフキャリアがおすすめです。
また、これから自動車にルーフキャリアの装着を検討している方は、保安基準の内容とメリットやデメリットを正確に把握しておきましょう。
ルーフキャリアは車検に影響しない固定方法で装着することで、より便利なアイテムとなります。
車検や保安基準の知識を備えて、快適なカーライフを送りましょう。