車検におけるマフラーの音量規制とは?社外部品は要注意

車検 マフラー 音量

車検を間近に控え、マフラーの音量が気になっている方もいることでしょう。

せっかくカスタムして自分好みの音質に仕上がったけど、車検大丈夫かなぁ?

車も古くなって、マフラーの音量が大きくなってきた気がするなぁ

このような不安や疑問を持っている方もいるのではないでしょうか?

近年の車検におけるマフラーの音量規制は厳しくなっています。

しかし、適切な知識と対策があれば、愛車の個性を保ちつつ車検をクリアすることは十分に可能です。

この記事では、社外マフラーを装備している方に向けて、車検とマフラーの音量などの関係性を詳しく解説していきます。

本記事を最後までご覧いただくことで、車検時のマフラー音量対策が可能です。

ぜひ、最後までご覧いただき安心して車検を迎えてください!

目次

【車検】社外品マフラーは要注意!音量規制など厳しくなる基準について解説

車検 マフラー 音量規制

マフラーの音量規制は2024年9月以降さらに厳しくなり、社外品マフラーを装着している方は注意が必要です。

2024年9月1日以降、新車・中古車問わず「純正マフラー」か「証明機関による加速走行騒音の性能表示証明のあるマフラー」でないと車検に合格できなくなりました。

2016年(平成28年)4月19日までに製造された車の規制値は、製造年ごとの規制値上限が「当面」の間適用されます。
※参照資料:国土交通省 装置型式指定規則、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示等の一部改正について

また、2018年からはマフラー交換を行った場合、これまでの「絶対値規制」を変更し、新車時と同じ騒音レベルを維持する「相対値規制」が取り入れられました。

車検証に記載の近接排気騒音から、5db超えてはいけないという内容です。
※参考:国土交通省 交換用マフラーを備えた四輪自動車等の騒音規制の取扱いを見直し

音量規制がより厳しくなったので、これから社外マフラーを取り付ける方は、車検適合部品なのかメーカーに必ず確認しましょう。

【車検】マフラーに関わる音量などの検査項目や合格するための対策

車検 マフラー 音量 対策

車検においてマフラーは、安全性と環境性能の両面から重要な検査対象です。

マフラーの音量や排気ガスの状態は、法令遵守と周囲への配慮の観点から車検時に厳しくチェックされます。

ここからは、マフラーに関わる検査基準について、以下の項目に沿って解説します。

  • 排気音や排気漏れの有無
  • 取り付け位置
  • 触媒の有無

それぞれの項目を1つずつ解説するので、ぜひご参考ください。

排気音や排気漏れの有無

車検では、マフラーの排気音や排気漏れの有無を点検します。

社外品マフラーにカスタムしている場合、排気音が基準値を超えていないか注意が必要です。

車検時の排気漏れの検査方法は、目視と聴音により行われます。

排気漏れがあると、排気ガスが車内に侵入する危険性があり、今後車を使用する際の安全性を脅かすことになるため、重要な検査項目です。

社外マフラーや経年劣化が著しい車両を車検に通す場合は、以下の点に注意し対策を行いましょう。

項目注意点対策
音量社外品マフラーは純正品と比べて音量が大きくなる傾向がある・事前の音量測定の実施
・あるいは認定品の使用
接続部の緩み取り付け時の接続部の緩みが原因で排気漏れが発生しやすくなる・定期的な点検と増し締めを行う
劣化使用年数が長くなると、内部構造が劣化し、音量が大きくなったり排気漏れが発生したりする可能性がある・定期的な状態確認を行う

マフラーにサイレンサーと呼ばれる消音機能があります。

サイレンサーは、使用頻度や乗り方によってスピード感は異なりますが、時間とともに劣化してしまうのです。

純正マフラーや社外の認証マフラーも例外ではありません。

現在所有している車に不安な点があれば、専門店や整備工場で点検や整備を行うことで、メンテナンスが必要かそのままでも車検に合格できるかを判断してもらえます。

取り付け位置

マフラーの取付位置は、車検における重要なチェックポイントです。

純正・社外品を問わずマフラーを装着する際の取り付け位置に関する基準は以下の通りです。

項目基準
地上高乗用車の場合、一般的に9cm以上必要
突出バンパーやリアオーバーハングからの突出が10mm未満

これから車検を受ける予定で上記基準を満たしているか心配な方は、以下の対策を講じましょう。

対策  内容    
事前確認 社外マフラーを購入する前に、メーカーや販売店に車検適合性を確認することをおすすめします。 
取付調整取付位置の調整には専門知識が必要です。DIYでの取付は避け、専門店に依頼することで安全性と車検適合性を確保できます。
定期的な点検走行による振動でマフラーの位置がずれることがあります。定期的に位置を確認し、必要に応じて調整しましょう。

取付位置の基準を確認し、車検をスムーズに合格させましょう。

触媒の有無

触媒はマフラーにとって、排気ガス中の有毒物質を浄化する重要な装置となっており、車検では触媒の有無を検査します。

マフラーの触媒は、基本的に劣化しにくいためメンテナンスが不要で、取り外していなければ、車検で問題になる可能性は低でしょう。

触媒は排気ガスの浄化だけでなく、エンジンの性能にも影響を与える重要な部品です。

保安基準に適合する範囲内で、社外品のマフラーの魅力を楽しみましょう。

【車検】マフラーの音量は大丈夫?数値化する3つの項目

車検マフラー 音量 項目

結論として、車検時にマフラーの音量は検査項目に位置付けられています。

車の騒音として以下3つの項目が数値化されます。

  • 近接排気騒音
  • 加速走行騒音
  • 定常走行騒音

車検に影響する騒音は、「近接排気騒音」です。

これからの項目では、騒音の数値についても詳しく解説します。

どのレベルの騒音なのか分かりやすいように以下の表をご参考ください。

一般的な目安音圧レベル参考例
きわめてうるさい100㏈電車が通るときのガード下
うるさい90㏈カラオケボックス
少しうるさい80㏈地下鉄の車内
快適70㏈一般的な事務所の中

それでは、3つの騒音について解説していきます。

近接排気騒音

近接排気騒音は、車検時に最も重視される音量測定項目です。

数値の測り方は、停止した状態で車両のマフラー出口から50㎝離れた位置から、エンジン回転数を規定値まで上げ、音量を測定します。

手順内容
車両の準備車両を停止させ、エンジンを規定の回転数まで上げる
騒音計の設置マフラーの排気口から45度の角度で、50cm離れた位置に騒音計を設置
測定約5秒間の音量を測定し、平均値を算出

近接排気騒音の測り方には意味があり、停止状態で測定することにより、走行中の風切り音などのノイズを排除し、純粋にマフラーから出る音だけを正確に測定可能です。

一般的な乗用車の場合、96㏈以下が基準となります。

純正マフラー装着時には、車両に不具合が起きていないことを前提として、基準を十分にクリアするように設計されています。

一方で社外品マフラーを装着している方や、古くなった車のユーザーは注意が必要です。

音量や音質を重視したスポーツタイプのマフラーや、経年劣化でマフラーが破損している場合は、保安基準をオーバーする可能性が高くなります。

加速走行騒音

加速走行騒音は、車が実際に走行している状態での音量を測定する項目です。

規定の速度で走行中の車両が、測定地点を通過する際の最大音量を計測します。

数値の測り方としては専用のコースと計測機器が使用されます。

車両が一定速度で走行し、測定地点を通過する際の音量を計測するのです。

一般的な乗用車の場合、82㏈以下が基準となっています。

しかし、この項目は専用の設備が必要なため、通常の車検場では行われません 。

自動車メーカーの型式認証時に実施される項目です。

車検は、「近接排気騒音検査」の基準をクリアしてしていれば合格します。

定常走行騒音

定常走行騒音は、一定速度で走行している際の音量を測定する項目です。

数値の測り方は、規定の速度(通常は50㎞/h)で一定走行中の車両が、測定地点を通過する際の音量を計測します。

定常走行騒音を測る目的は、日常的な走行状態での継続的な音量を評価するためです。

一般的乗用車の場合、72㏈以下が基準となってます。

定常走行騒音の基準は、加速走行騒音よりもさらに厳しくなっています。

これは、日常的な走行状態での静粛性を重視しているためです。

しかし、この項目も加速走行騒音と同様に、専用の設備が必要なため、通常の車検場では行われません。

加速走行騒音同様、自動車メーカーの開発段階や、輸入車の型式認証時に実施される項目です。

社外品に変えたい!車検の保安基準に適合するマフラーの選び方

車検 マフラー 音量 選び方

車検に影響を与えず、保安基準に適合する社外マフラーの選び方を紹介します。

  • JASMA認定品を選ぶ(平成22年3月31日以前製造車種が該当)
  • 社外メーカーから車検適合表が発行されるものを選ぶ

上記2つの項目を抑えることで、車検時に不適合となるマフラーを避けられます。

それぞれの項目を1つずつ解説するので、ぜひご覧ください。

JASMA認定品を選ぶ(平成22年3月31日以前製造車種が該当)

車検に適合するマフラーを選ぶ手段として、JASMA認定品を選ぶことです。

JASMA(ジャズマ)とは、日本自動車スポーツマフラー協会の略称で、この協会が認定したマフラーは車検基準を満たすことが保証されています。

マフラーにおけるJASMA認定品には以下のような3つのメリットがあります。

  • 車検対応の保証
  • 音量規制クリアの保証
  • 品質の保証

車検対応品で車のマフラーをカスタムしたい方は、JASMA認定品をチェックしてみましょう。

社外メーカーから車検適合表が発行されるものを選ぶ

マフラーの選び方2つ目は、社外メーカーから車検適合表が発行されるものを選ぶことです。

車検適合表とは、マフラー装備に置いて保安基準に適合していることを示す書類です。

社外メーカーのマフラーを選ぶメリットは以下の通り。

  • コスパがいい
  • 選択肢の多様性
  • カスタマイズの自由度

注意点としては、車検適合表があっても、車検時に不適合と判断される可能性を完全には否定できません。

車検時に測定した数値で判断するため、社外メーカーは慎重に選びましょう。

【車検】音量などマフラーが原因で不合格とならないための対策や対処法

車検マフラー 音量 選び方

車検時に、マフラーが原因で不合格とならないためには、事前の対策と適切な対処が重要です。

  • 音量がでない部品に交換しておく
  • サイレンサーを入れる
  • 穴が原因で排気漏れの場合は溶接で修理する

ここからは、マフラーに関する車検対策の具体的な方法を3つ紹介するので、ご参考ください。

マフラーに交換し音量を下げる

車検をスムーズに通過するためには、音量規制に適合したマフラーに交換することが最も確実な方法です。

「せっかくのカスタムマフラーを諦めるのは惜しい…」と思う方もいらっしゃるでしょう。

音量規制に適合したマフラーは車検時のみ装着することで、合格後はまたカスタムを楽しめます。

車検を通すための手段として、音量がでない部品への交換も視野に入れておきましょう。

サイレンサーを入れ音量を下げる

既存のマフラーを活かしつつ、音量規制をクリアする方法として、サイレンサーを使用することです。

しかし、近年はサイレンサーに対して、規制が非常に厳しい状況です。

マフラーの専門業者や、指定工場などに相談することで、サイレンサーを使用して車検に合格するための方法を教えてもらえるでしょう。

穴が原因で排気漏れの場合は溶接で修理し音量を下げる

経年劣化でマフラーに穴が開いて排気漏れが発生している場合、溶接による修理が効果的です。

排気漏れは、音量の増加だけでなく、排気ガス規制違反にもつながる可能性があるため、早急な対応が必要です。

マフラーの溶接修理には、以下のようなメリットが3つあります

  • 費用が安い
  • 元の性能を維持
  • 比較的簡単

ただし、どれも専門的な技術と設備があることが大前提となっており、信頼できる専門店に依頼することで、確実な修理が可能となります。

排気漏れが見受けられ車検不合格となってしまう場合は、溶接で対応できることも把握しておきましょう。

マフラーの音量を測定しても車検に合格できる部品を選択しよう

車検マフラー 車検合格

車検に合格できるマフラーを選ぶには、音量はもちろんのこと、総合的な基準を満たす必要があります。

しかし、JASMA認定品や車検適合表が発行されるマフラーを選択することで、スームズに車検に合格できる傾向です。

また、経年劣化で排気漏れが見受けられるときは、溶接などの対処が必要です。

溶接では部品を交換するよりも安く仕上げられるため排気漏れの応急処置として有効な方法といえます。

純正品を利用する場合は問題ありませんが、社外品へカスタムする場合は、車検に合格できる部品を選択しましょう。

車検時にマフラーのメンテナンスが必要なのかはセイビー(seibii)に相談を!

セイビーの車検

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車検でマフラーが不安な方へ

セイビーについて詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

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