車検でフォグランプの高さが基準を満たしているか不安ではありませんか。
フォグランプの高さには明確な基準があり、車検に合格するためには条件を満たす必要があります。
本記事では、フォグランプの高さや取り付け位置に関する具体的な基準を解説します。
さらに、色や明るさなど車検に関わる他の重要なポイントも紹介するので、詳細が気になる人は要チェックです。
今回紹介する情報を理解しておけば、車検を安心して迎えられるでしょう。
また、フォグランプのカスタマイズを考えている方も、ぜひ参考にしてください。
車検に必要なフォグランプの高さと保安基準を解説
フォグランプは、悪天候時における視界の確保に重要な役割を果たす補助灯です。
車検では、フォグランプの取り付け位置の高さや光軸、色などのチェック項目が保安基準に適合しているか、厳しくチェックされます。
フォグランプにおける車検基準について以下の項目に沿って解説します。
- 光の色と光軸の基準
- 高さ制限と取り付け位置
- 明るさやルーメンの制限
それぞれの項目と保安基準の関係について解説していくので、ぜひご参考ください。
光の色と光軸の基準
フォグランプの色と光軸には厳格な規定があります。
許可される色は白色か淡黄色のみで、その他の色は認可されていません。
光軸の調整も重要で、他の運転者の視界を妨げないよう下向きにする必要があります。
フォグランプは道路を適切に照らしながら、他車両の運転手に不快な眩しさを与えないためのものです。
規定を満たさないフォグランプは、車検不合格の原因となってしまいます。
そのため、新たに取り付けたり交換したりする際は、色彩と光軸の基準を慎重に確認する必要があります。
定期的なメンテナンスと調整を行えば、安全性を保ちつつ、円滑な車検合格も期待できるでしょう。
さらに、左右のフォグランプは同じ色でなければなりません。
片方が白で他方が黄色といった組み合わせは許可されていません。
青や緑などの基準外の色のフォグランプを装着して公道を走行すると、道路交通法違反となる可能性があることにも注意が必要です。
安全運転と法令順守のために、適切な色のフォグランプを選択し、正しい取り付けを心がけましょう。
高さ制限と取り付け位置
フォグランプの高さ制限と取り付け位置には、明確な規定が存在します。
車両の登録年によってフォグランプの保安基準は異なるため、注意が必要です。
2006年1月以降に登録された車両では、フォグランプの上端は地上から800mm以下、下端は250mm以上に設置しなければなりません。
これは適切な視認性と安全性を確保するための基準です。
また、ヘッドライトのロービームより高い位置に取り付けてはいけません。
2005年末以前に登録された車両の場合、フォグランプの中心をヘッドライトのロービーム照射部の中心より低い位置に設置する必要があります。
横方向では、車体の最外側からフォグランプの外側までの距離が400mm以内であることが求められます。
これらの基準を守ることで、他の運転者の視界を妨げず、効果的に路面を照らすことが可能です。
車検では保安基準に沿っているか厳密にチェックされるため、フォグランプの取り付けには細心の注意が必要です。
基準を満たさない場合、車検不合格となる可能性があることを理解しましょう。
明るさやルーメンの制限
フォグランプの明るさやルーメンなど輝度に関す車検基準は2006年以降、大幅に見直されました。
現在は具体的な数値規定が廃止され、より柔軟な保安基準が採用されています。
これは、照明技術の急速な進歩に対応するためです。
ただし、「他の交通に支障を与えないこと」という定性的な基準は維持されています。
「他の交通に支障を与えないこと」という規定により、安全性を確保しながら最新技術の導入が可能となっています。
一方で車検は、検査員の裁量で過剰に明るいフォグランプが不適合と判断される可能性があるため注意が必要です。
フォグランプを社外品に交換する場合は、純正品と同程度の明るさを選択することが賢明です。
適切な明るさのフォグランプを選択することで、車検合格の可能性を高めつつ、他の運転者の安全にも配慮できます。
フォグランプの役割と基本情報
フォグランプは車の安全性を高める重要な装備です。
役割と基本的な情報を理解することで、適切な使用と管理が可能になります。
フォグランプの役割と基本情報について以下の項目に沿って解説します。
- フォグランプとは何
- 使用目的
フォグランプの定義と使用目的について詳しく説明していくので、ご参考ください。
フォグランプとは何
フォグランプは、悪天候時の視界確保を目的とした補助灯です。
名称は英語の「Fog」(霧)に由来し、霧や雨・雪などの視界不良時に使用します。
フォグランプは通常のヘッドライトよりも低い位置に取り付けられ、路面近くを広く照らす特徴があります。
そのため、霧の中でも光が乱反射しにくく、効果的に前方の視界を確保できるのです。
また、フォグランプには前方用のフロントフォグと後方用のリアフォグがあり、それぞれ異なる役割を果たします。
フロントフォグは前方の路面状況を確認しやすくし、リアフォグは後続車からの視認性を高めます。
ただし、フォグランプはすべての車両に標準装備されているわけではありません。
オプション設定の場合もあるため、車検時には装備の有無や適切な使用方法を確認することが重要です。
フォグランプの使用には注意が必要です。視界が良好なときの使用は控え、悪天候時のみ点灯しましょう。
使用目的
フォグランプの使用目的は悪天候時の視界改善で、視界が悪い際に使用することで、安全性を高められます。
悪天候時でも前方の路面状況や白線、障害物をより明確に確認できることから、視認性の向上が期待できます。
また、フォグランプの光は霧の中でも乱反射しにくいという特徴があり、効果的に前方を照らすことができるのです。
さらに、フォグランプには他の車両からの視認性を高める効果もあります。
特にリアフォグランプは、後続車に自車の存在を知らせる重要な役割を果たします。
このように、フォグランプは悪天候時の安全運転をサポートする重要な装備といえるでしょう。
適切に使用することで、事故のリスクを軽減し、安全な走行を実現できます。
一方でフォグランプの使用には適切な判断が必要です。
夜間は、対向車や先行車のドライバーに眩しさを与える可能性があり、状況に応じた適切な使用を心がけることが大切です。
車検に通るフォグランプのポイントや対策
フォグランプが車検に問題なく通るためには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。
- 取付位置を車検に通る高さにする
- 点灯確認をしておく
- HIDの場合はケルビン数の高さに注意する
ここからは、取付位置の調整・点灯確認・HIDの場合の注意点について解説します。
これらの対策を行うことで、保安基準に適合し車検に通る可能性が高まるでしょう。
取付位置を車検に通る高さにする
フォグランプの取付位置を車検に通る高さにするには、正確な保安基準の把握が重要です。
2006年1月1日以降に登録された車両の場合のフォグランプの高さ
- 上端は地上800mm以下
- 下端は地上250mm以上
上記の保安基準は、適切な視認性と安全性を確保するために定められています。
また、ヘッドライトのロービームの上端を超えないことも重要な条件です。
定められた基準を満たすことで、他の運転者の視界を妨げず、効果的に路面を照らすことができます。
車検時には保安基準に定められている項目を厳しくチェックされるため、事前に測定と調整を行うことをおすすめです。
また、車両をローダウンした場合は、フォグランプの高さが基準を下回る可能性があるので注意が必要です。
フォグランプを適切な高さに調整することで、車検をスムーズに通過できるだけでなく、安全な走行にもつながります。
フォグランプの取付位置の調整には専門知識が必要な場合があるので、DIYで調整する際は、正確な測定器具を使用し、正確な作業を行いましょう。
不安な場合は、フォグランプの高さの調整は専門店で行うことをおすすめします。
点灯確認をしておく
フォグランプの高さとは別に、車検前にの点灯確認を行うことも重要なポイントです。
ライトが点灯しない場合やフォグランプに異常がある場合は、保安基準不適合となり車検不合格となってしまいます。
フォグランプの点灯確認では、両方のランプが正常に点灯するか、光の色が基準(白色または淡黄色)に合っているか、光軸が適切に調整されているかを確認しましょう。
また、車検を通すための確認項目は、安全性と法令遵守の両面で重要です。
点灯確認で問題が見つかった場合は、車検前に修理や交換を行う必要があります。
電球切れやコネクタの緩みなど、簡単な問題であれば自分で対処できる場合もあるでしょう。
早めに対応することで、車検当日のトラブルを避けることができるので、定期的な点検を心がけましょう。
HIDの場合はケルビン数の高さに注意する
HIDのフォグランプを使用する場合、ケルビン数の高さに注意が必要です。
ケルビン数とは、光の色の温度を表す単位です。
数値が低いほど赤っぽく、高いほど青っぽい光になります。
車検に通るためには、6000ケルビン以下のHIDバルブを選択しなければなりません。
3000~4300ケルビン相当であれば白色または淡黄色の光を発するため、車検を問題なく通せます。
見た目や明るさの問題から、6000ケルビン前後を好む方は、車検の検査員の判断によっては、車検不適合とみなされる恐れもあるため注意が必要です。
6000ケルビン以下のHIDフォグランプを使用することで、車検をスムーズに通過しつつ、効果的な視界確保ができます。
フォグランプの高さ以外によくある質問
フォグランプの高さ以外にも、車検に関連するさまざまな疑問があります。
ここでは、フォグランプの高さ以外によくある質問と回答を紹介します。
- Q1.ランプを外すと車検に合格できる?
- Q2.ランプにフィルムを貼ったら車検は通る?
- Q3.ランプをガムテープで隠すことで保安基準に適合するは本当?
- Q4.ランプに異常がある場合に整備依頼する業者はどこがある?
これらの情報を知ることで、車検に向けてより適切な準備ができるでしょう。
それぞれの項目を1つずつ解説するので、車検前に疑問点を解消しておきましょう。
Q1.ランプを外すと車検に合格できる?
フォグランプを外して車検を受けることは可能です。
フォグランプは必須装備ではないため、取り外した状態でも車検に通ります。
これは、道路運送車両の保安基準においてフォグランプが任意装備とされているためです。
ただし、フォグランプを取り外す際は、配線やスイッチなどを適切に処理する必要があります。
また、車検後に再度取り付ける場合は、保安基準を満たすようにしましょう。
フォグランプの取り外しは車検合格のための一時的な対策として有効ですが、取り付けられている状態でも車検に通るように整備しておくことがおすすめです。
Q2.ランプにフィルムを貼ったら車検は通る?
フォグランプにフィルムを貼ると、車検に通らない可能性が高くなります。
これは、フィルムを貼ることで光の色や明るさが変わり、保安基準を満たさなくなる可能性があるためです。
フォグランプの色は白色または淡黄色と定められており、フィルムによってこの基準から外れると不合格となります。
また、フィルムによって光量が低下すると、安全性の観点からも問題があると判断されてしまうのです。
一方で、フォグランプのフィルムには、色変更用だけでなく、保護や飛び石防止用のクリアフィルムもあります。
保護や飛び石防止用のクリアフィルムは車検に通る傾向です。
Q3.ランプをガムテープで隠すことで保安基準に適合するは本当?
フォグランプをガムテープで隠すことで車検に合格できる可能性はありますが、おすすめ方法ではありません。
ガムテープでフォグランプを隠すということは、バルブが点灯していない場合やレンズが破損しているなど、なにかしらの不具合があることが予想されます。
運よく一時的に車検に通ったとしても、その後使用し続ける場合は、整備不良車となってしまいます。
警察の検問や職務質問から取り締まりを受けた際に、整備不良車として扱われ、罰則となってしまう可能性もあるでしょう。
車検時にフォグライトに異常がある場合は、バルブやレンズを交換するなどして適正に車検を通過できるようにしてください。
Q4.ランプに異常がある場合に整備依頼する業者はどこがある?
フォグランプを整備できる業者は以下の通りです。
- ガソリンスタンド(ENEOSや出光興産・コスモ石油など)
- ディーラー
- 整備工場
- 大手量販店
車検や車のメンテナンスを行っている業者であれば、フォグランプの整備できる傾向にあります。
業者によっては部品を在庫していないケースも考えられるため、整備依頼する前に問い合わせましょう。
車検でフォグランプの高さは重要項目!ヘッドライト 同様対策が必要
フォグランプの高さは車検において重要な項目です。
ヘッドライトと同様に車検を通過させるための対策が必要となっており、取り付け位置や光の色に注意する必要があります。
【本記事で紹介した3つの重要ポイント】
- 車両の登録時期に応じた保安基準を確認する
- 定期的にフォグランプの高さを測定し、必要に応じて調整する
- HIDバルブを使用する場合、ケルビン数は6000ケルビン以下とする
フォグランプを適切な高さに調整することで、悪天候時の視界を確保し、安全走行に起因します。
車検前には必ず確認と調整を行い、スムーズな車検通過を目指しましょう。
車検とヘッドライト新基準について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参考ください。